1796年に発行されたこのドレイプト・バスト・ダイム (Draped Bust dime) が初めて流通した10セント硬貨である。
※ダイム=10セント

硬貨のデザインは当時一般に出回っていた他の硬貨と同じで「ドレイプト・バスト/スモール・イーグル」デザインと呼ばれていました。

デザインは造幣局の主任彫刻家を務めていたロバート・スコットによるものである。
表側に描かれている女神の肖像は、
ギルバート・スチュワートが描く、社交界で著名なフィラデルフィアの政治家であるウィリアム・ビンガムの妻であるアン・ウィリング・ビンガムの肖像を基にして作られました。
裏側のデザインは、ヤシとオリーブの枝に囲まれ、雲にとまっている小さなハクトウワシが描かれている。

この硬貨の大きな特徴は10セントと表示されていない点で1792年の貨幣法上では1セントと50セントのみに表示義務があったがそのほかの単位には表示義務がなかった為です。

また、表の女性の周りの星が描かれていますが、初期の星はその当時のアメリカの州の数を表しており、1796年は15個、1797年は16個と数が変化しています。

その後、州が増えるにつれ星を足していくとデザインが崩れてしまう為に当時の造幣局のエリアス・ボウディノットがもともとの植民地の数である13に星の数が統一されました。

その為1797年のダイム硬貨には、星が13個描かれたものと15個描かれたものの両方が存在します。 どちらの硬貨も89.24パーセントの銀と10.76パーセントの銅
直径:39.68mm
厚さ:2.65mm
重量:26g

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